きまぐれ記録

みたもの、読んだもの、感じたことを記録します。

痴人の愛

読みました。 

 谷崎潤一郎の作品です。


ある男性が、自分好みの女を育てるために、少女に至れり尽くせりします。
可愛い可愛い少女に、いつしか頭が上がらなくなり、そして立場が逆転していく。。。

『ぼくのかわいいナオミちゃん。
お前を崇拝しているのだよ。』

ナオミが悪い友達とつるんで、遊びを覚えだしたあたりから狂っていきます。
浮気されたり、嘘を突かれたり、どんなにひどいことをされてもナオミと別れられない。
そんなこと許してしまうくらいの魅力がある。
それをナオミ自身も自覚しているのが怖いですね。

結果、最後はナオミとよりを戻しますが、ナオミの好きなように生きさせるのが条件。
浮気しようが、好きなものを好きなだけ買おうが、ナオミの自由。
それに男は口出しできない。

果たしてこれは愛と呼ぶのでしょうか?
けどそんな魅力を持つ人に会ってみたいですね。

山田詠美の賢者の愛も、読んでみたいです。


おわり。