雀蜂
貴志祐介さんの雀蜂を読んだ。
あらすじは、ある一人の男が夢から目覚めるシーンから始まる。
男はダークな作風を得意とする小説家だったことを思い出す。
妻とワインを飲んでいて、いつの間にか気を失って眠ってしまっていたのだ。
その時部屋から突然不快な音が聞こえる。
寒い冬の時期に、しかも山奥の山荘のある地帯にはいるはずのない、スズメバチだ。
そこから男とスズメバチとの命をかけた死闘が始まる。。。
といった感じの内容です(さわりだけ)
以下感想(ネタバレ含む)
最後がどんでん返しでしたね。
なんとなく読んでる途中で裏というか、何かしらあるなとは思ってましたけどね笑
貴志祐介さんがただハチに追われる話を書くはずがないだろうと。
結末としては、小説家を目指していたけれど、その才能が開花することはなく終わった老人が、ある日自分の名前に近い小説家の作品に出会い、
「これは俺が書きたかった作品のタイトルと同じだ。これは俺が書きたかった作品の内容と同じだ。つまりこれは俺の作品だ!」
と、まぁ見当違いな思い込みをしてしまい、結果的にはその作家を自分の分身(ダブル)と呼び、ストーカーに成り果てた挙句その作家本人を殺してしまい、作家の別荘に自分が住み着いてその奥さんを監禁状態に陥れていたということが最後に明らかになるわけですね。
そこには実は作家が妻を殺そうと目論んでいたことや、スズメバチに刺されたことがあるのは実は妻であったことも分かるので、こう、なんというか、実はこうでした!!っていうのが徐々に明らかになるラストでした。
貴志祐介さんの作品の中でいうと、これはすごい!とは言い難いですが、スズメバチに追われる状況をここまでリアルに書くのは単純にすごいなーと思いました。小学生並みの感想ですみません。笑
サクッと読める話なので、読んで後悔する、ということはないと思います。
以上。